麻雀にはさまざまな用語や役が存在し、それぞれに独自のルールと条件があります。
特に「コーツ(刻子)」と「アンコ(暗刻)」の違いは、麻雀を学ぶ上で重要なポイントの一つです。
どちらも同じ牌が3枚揃った組み合わせを指しますが、揃え方によって異なる名称がつけられ、役作りにおいても大きな影響を与えます。
コーツとアンコの違いを正しく理解することで、効率的な役作りや得点計算の判断がしやすくなります。
この記事では、コーツとアンコの基本的な定義や見分け方、役の構成における違いについて詳しく解説します。
麻雀初心者から経験者まで役立つ知識をまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。
【麻雀】コーツ(刻子)とアンコ(暗刻)の違い
麻雀を学ぶうえで、「コーツ(刻子)」と「アンコ(暗刻)」の違いを正確に理解することは、役作りや手牌の判断に役立ちます。どちらも同じ牌が3枚揃った状態を指しますが、揃え方によって異なる名称で呼ばれます。それぞれの定義と、どのように見分ければよいかを具体的に説明していきます。
コーツ(刻子)とは?
コーツ(刻子)とは、同じ牌を3枚揃えた組み合わせ全般を指します。
このため、他のプレイヤーの捨て牌から1枚をもらい、他の2枚と合わせて3枚の同じ牌が揃った場合も「コーツ」と呼ばれます。ポンをしたときにできる3枚組も、コーツに該当します。
例えば、自分で「三萬(サンマン)」を1枚持っており、他のプレイヤーが「三萬」を捨てた際に「ポン」をして、計3枚の三萬を揃えた場合、これもコーツと呼びます。
アンコ(暗刻)とは?
アンコ(暗刻)は、コーツの一種ですが、特定の条件を満たした場合にのみこう呼ばれます。
アンコと呼ばれるためには、「自分のツモ(手の中で自分が揃えた牌)」によって同じ牌3枚を揃える必要があります。このため、他のプレイヤーから捨て牌をもらったり、ポンをして作った場合はアンコとはみなされません。
例えば、ツモによって「三萬」を3枚集めた場合、この3枚組は「アンコ」と呼ばれます。
コーツとアンコの違い
コーツとアンコの違いは、牌の揃え方にあります。
コーツは、ツモやポンを問わず、同じ牌3枚が揃った状態を指す広い意味で使われる用語です。
一方で、アンコは、自分の手牌内で自力で揃えた3枚組であり、他のプレイヤーから牌をもらわずに揃える必要があります。
また、麻雀役の構成においても違いがあり、例えば役の1つである「三暗刻(サンアンコウ)」や「四暗刻(スーアンコウ)」は、アンコでなければ成立しません。これらの役を成立させるには、他からの牌を受け取らずに3枚組を揃えることが条件です。
具体的な例で違いを確認
以下に、具体的な例を挙げて、コーツとアンコの違いを確認してみましょう。
- ポンをして作った場合:他のプレイヤーから捨てられた牌を1枚もらい、同じ牌の3枚組を作った場合は、コーツにはなりますがアンコにはなりません。
- ツモで揃えた場合:自分で連続してツモによって3枚同じ牌を揃えた場合は、コーツであり、さらにアンコとしても扱われます。
- ロンで揃えた場合:他のプレイヤーからのロンで同じ牌が3枚揃った場合も、コーツになりますがアンコにはなりません。
このように、「自分で揃えたかどうか」がアンコかコーツかの判断基準となります。
コーツとアンコを理解するメリット
この違いを正しく理解することで、麻雀の役作りや得点計算に役立ちます。
例えば、役満の1つである「四暗刻(スーアンコウ)」を狙う場合、アンコを4組作らなければならないため、他からの捨て牌をもらわずに自分のツモだけで揃える必要があります。
また、アンコを3組揃えることで成立する「三暗刻(サンアンコウ)」も同様に、自分で揃えることが必須です。このように、役によってはアンコが必要となる場面があるため、コーツとアンコの違いを理解することは、麻雀の戦略に大きく関わる重要なポイントです。
コーツとアンコは同じ3枚組ですが、揃え方によって異なる名称がつけられています。コーツはすべての3枚組を指し、アンコは自分で揃えた3枚組のみを指します。
この違いを知ることで、役を正しく理解し、スムーズに役作りを進めることができます。麻雀の上達には、こうした基本用語の理解が欠かせませんので、しっかり覚えておきましょう。
【麻雀】スーアンコウ(四暗刻)とは?
スーアンコウ(四暗刻)は、麻雀の中でも最高ランクの役満に分類される役です。役満の中でも作りやすい部類と言われることもありますが、手牌の揃え方や待ちの形などには注意が必要です。ここでは、スーアンコウの成立条件や注意点について詳しく解説します。
スーアンコウの基本条件
スーアンコウは、4組のメンツを「暗刻(アンコ)」か「暗槓(アンカン)」で揃えることによって成立する役です。
暗刻とは、自分のツモで同じ牌を3枚揃えた組み合わせのことで、暗槓は同じ牌を4枚揃えた形を指します。スーアンコウを成立させるには、4つのメンツすべてが他のプレイヤーの捨て牌をもらわずに、自分のツモのみで作られた暗刻か暗槓でなければなりません。
このため、スーアンコウは面前(他のプレイヤーから牌をもらわずに揃えること)であることが条件です。ポンやチー、ミンカン(明槓)など、他から牌をもらって作った組み合わせでは役が成立しないため注意が必要です。
スーアンコウの待ちの形
スーアンコウの成立には、待ちの形も重要です。待ちの形には「シャンポン待ち」と「単騎待ち」の2種類があります。
- シャンポン待ち:シャンポン待ちとは、2つの対子(同じ牌が2枚揃った組み合わせ)で待つ形です。この場合、最後の1組が暗刻になればスーアンコウが完成しますが、ロンではスーアンコウとして認められません。シャンポン待ちの場合、ツモで揃える必要があるため、通常はリーチをかけることが多くなります。
- 単騎待ち:単騎待ちは、アタマ(雀頭)となる牌が1枚で待っている形です。この形であれば、最後の1枚をロンで上がることが可能です。単騎待ちで完成した場合、スーアンコウタンキと呼ばれ、スーアンコウの中でも特に珍しい待ち方とされます。
スーアンコウの具体例と役作りのポイント
例えば、「一萬」「四索」「東」「発」の牌を3枚ずつ揃えることで、スーアンコウが成立します。この場合、4組すべてが暗刻であれば役満としての条件を満たします。
ただし、役満を目指すには他の役を見逃さないことも大切です。例えば、ツモで暗刻を狙っている最中に待ち牌が複数できる場合があります。このような多面待ちの際は、スーアンコウの成立だけを意識しすぎると、他のアガリ牌を見逃してしまうことがあるので注意しましょう。
また、役満であるスーアンコウを狙うためには、相手の捨て牌をもらわずに全てツモで揃える必要があるため、途中で他のプレイヤーに牌を鳴かれると役が成立しにくくなる可能性もあります。そのため、スーアンコウは運とツモ力が大きく影響する役でもあります。
スーアンコウのメリットと注意点
スーアンコウは役満であるため、成立すれば非常に高得点です。通常の役ではないため、他の役と複合して得点を積み重ねる必要もなく、1回のアガリで大きな得点が得られます。
一方で、スーアンコウを狙う際はリーチや多面待ちをうまく利用することが重要です。また、スーアンコウは成立させるまでに他のプレイヤーの手進みが早いとアガリづらくなる点もあります。
他の役満と比べて比較的作りやすいと言われることもありますが、それでも面前で4つの暗刻を揃えるのは難易度が高いため、状況に応じた判断が求められます。
【麻雀】サンアンコウ(三暗刻)の特徴と注意点
サンアンコウ(三暗刻)は、麻雀の中で比較的狙いやすい高得点の役のひとつです。三つのメンツがすべて「アンコ(暗刻)」になっていることが条件で、この役を作るにはある程度のツモ力と運が必要です。ここでは、サンアンコウの特徴や成立条件、注意点について詳しく解説します。
サンアンコウの成立条件
サンアンコウは、自分のツモで3つの暗刻(同じ牌3枚の組み合わせ)を揃えることが条件です。
三暗刻という名称は「3つの暗刻」という意味から来ており、4つのメンツのうち3つが暗刻であれば、この役が成立します。残りの1つのメンツや待ちの形については自由度が高く、他のプレイヤーから捨てられた牌をポンやチーをして揃えることも可能です。
例えば、三萬、五筒、南といった異なる牌でそれぞれ3枚ずつの暗刻を作ればサンアンコウが成立します。この際、最後の1組はポンをしても良く、アタマ(雀頭)もどの牌でも構いません。この柔軟さがサンアンコウの特徴であり、他の役との複合も可能であるため、得点が上がりやすい役でもあります。
サンアンコウの特徴
サンアンコウは、メンゼン(面前)で作られると得点がさらに高くなるという特徴があります。
メンゼンとは、他のプレイヤーから捨てられた牌をもらわずに自分だけのツモで手を完成させる形のことで、メンゼンで三暗刻を作ると、リーチをかけて高得点を狙うことができます。リーチをかけた場合、ロンアガリで3翻、ツモアガリで満貫という高得点が期待できるため、手が揃った時点でリーチをかけるかどうかの判断が求められます。
さらに、もし待ち牌が自分のアタマと同じ牌になっている場合、サンアンコウからさらに発展して役満であるスーアンコウ(四暗刻)に変化する可能性もあります。このように、サンアンコウは場合によってはスーアンコウに発展させることができるため、手を完成させる前にじっくり検討する価値があります。
サンアンコウの注意点
サンアンコウを狙う際には、いくつかの注意点もあります。
まず、他のプレイヤーからの捨て牌をポンすると三暗刻が成立しなくなる点に気をつけましょう。
サンアンコウは3つの暗刻が必要ですが、その暗刻はすべて自分でツモして揃える必要があり、他のプレイヤーからポンやチーをして3枚組を作ってしまうと暗刻にはなりません。そのため、サンアンコウを狙う際には、安易に他のプレイヤーから捨てられた牌をもらわないように注意する必要があります。
また、サンアンコウの役が完成しそうなときにリーチをかけるかどうかの判断も大切です。
サンアンコウが成立する可能性がある場合、あえてリーチをかけずに手牌をそのまま維持しておくことで、スーアンコウ(四暗刻)に発展させるチャンスが増えます。ただし、他のプレイヤーの手が進みそうな場面では早めにリーチをかけて確実にアガリを狙う判断も求められます。
サンアンコウを活用した戦略
サンアンコウは、他の役と複合させやすい点が魅力の一つです。例えば、場の状況に応じて、役牌や対子(同じ牌2枚の組み合わせ)と組み合わせることで、さらに高い得点を得ることが可能です。場の状況や他のプレイヤーの手を読みながら、サンアンコウと他の役をうまく組み合わせることで、効率よく得点を積み重ねられるでしょう。
サンアンコウ(三暗刻)は、3つの暗刻を自分で揃えることで成立する役で、得点が高く狙いやすい役の一つです。メンゼンで成立させるとさらに高得点が期待できるため、ツモ力や場の読みが重要になります。また、リーチや待ちの形を工夫することで、サンアンコウから役満の四暗刻に発展させる可能性もあるため、柔軟な戦略が求められます。
この役を理解し活用することで、麻雀のスコアアップが期待できます。しっかりと条件と注意点を理解し、効率的な手作りを心がけましょう。
まとめ
- コーツ(刻子)は同じ牌を3枚揃えた組み合わせ全般を指す
- アンコ(暗刻)は自分でツモで揃えた3枚組のみを指す
- 他者の捨て牌を含む3枚組はコーツにはなるがアンコにはならない
- 麻雀の役「三暗刻」や「四暗刻」にはアンコが必須
- コーツはツモやポンで作られた同じ牌3枚の組み合わせを指す
- アンコは面前でツモで揃えた3枚組のみで成立する
- サンアンコウは3組の暗刻で成立し、ツモで揃えた場合に限る
- スーアンコウは4組の暗刻か暗槓で揃えた場合に成立する役満
- ポンやチーを含むメンツはスーアンコウやサンアンコウの条件外
- コーツとアンコの違いを理解することが役作りに役立つ
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